パパラギ東京店 ブログ

遊びのログ

クマノミに夜逃げされたの巻

今夏も週一休という過酷な労働環境を生き延び、ようやっと週二休の生活が戻ってきました。
戻った途端、伊豆半島へ遊びに飛びだす。その勢いはボラのごとし。
今回の遊びは
・秋の田子の深淵を攻める
・クマノミのタマゴの世話を撮る
というお題目。

田子は毎年恒例となりつつある。クマノミは今年の夏密かに狙い続けていたが機会に恵まれず。また来年かあ、なんて思っていたら9/29(金)にIOPで今にもハッチしそうなタマゴを確認。
土日は海を離れたがSNSではハッチアウトした様子はなし。そして迎えた月火。おそらく今年の最後のチャンスと思われた。

久々に握るカメラ。二日間どこまで迫れるか。いざ、海へ。

海況と道具

10/2(月)ポイント:田子 コンディション:潮流ハイウェイ。この日「ムチカラマツのオールバック」、「水面を走るブイ」など各地で奇想天外な現象が起きていた。
10/3(火)ポイント:IOP コンデション:風波・底揺れ。水深20mのじんわり底揺れでハチジョウタツもメトロノームに。
そろそろシェルに衣替えをと思いつつ、ウエットを選択。だってモビーの最高に暖かいインナーがあるから超快適なんだ。
スタッフにもお客さんにも好評で、持ってる人が増えてきてるんだからね。
おかげで自分のしかないと思って倉庫からてきとうに持ち出したら後輩のを田子に持ってきてしまいました。
ちっちゃくて着れず。もう帰ろうかと思ったけど頑張った。

アンサー写真

久々に海で写真を撮っていると、色んな人に色んな言葉をもらいました。
スタッフの個性豊かな言葉たちと一緒に、撮った写真を振り返りたいと思います。

「え、何これ、3Dなの?」  木村みのりさん

そうです。3Dです。二次元の情報でいかに三次元を感じ取ってもらうか。臨場感とか没入感とかいうんでしょうか。写真の重要な要素の一つであると思います。
あ、でも木村さんの中では、どうして?・どういうこと?・どうなってるの?の3Dですね。
それで良いと思います。

「洞窟でストロボなんて無粋だと思っているんでしょう」  石橋一平さん

はい、無粋です。
静かになった洞窟で静かにカメラを向ける石橋さんが写っています。
昔ある偉大なスナップフォトグラファーがストロボをさしてこんな言葉を残しています。
「失礼ですよ。コンサート中にピストルを撃つようなものです」と。
分かりづらいですか?きっと目玉焼きにソースかける人は嫌いっていう話と同じようなものですね。

「何でライトで撮ってるんですか?」  井山輝さん

あのね、30過ぎるとしっとりしたくなるんですよ。
20代の時はハイキーパステルカラフルキャッチーおばけみたいな頃もあったように思います。
K-POP追いかけてたかと思えばいつの間に徳永英明に落ち着くみたいなね。
ほら見て、よりによって普段生物見つけられない奴に見つかってしまって肩を落とすハチジョウタツの哀愁を見事に表現できたし。
絶妙にピントを外しているのは目の疲れからフォーカスを追い込みきれないおじさんの目の哀愁も見事に表現。
ラジオは壊れかけだから良いのです。歳をとるっていいもんです。

「ボコッ、ボコココココ、ボコボコ、ボコ…!」  山田紗帆さん

水中でボコボコ何か言ってると思ったら小指の爪、いや小指のささくれサイズのカエルアンコウでした。
一緒にハチジョウタツを探していたはずなんですけどね。逆にすごいわ。黄色いやつの黄色やつへの執念。
この大きさの時って何を食べているんだろう?

 

「うげー、そんなあぁー」  薮崎さん

この二日間で一番明確に一瞬のイメージを持って臨んだのはクマノミ。タマゴを世話する親、タマゴの中の目と親の目が一緒に写るような瞬間を想像していいました。
当日、IOPの受付でタマゴの様子を確認。
「昨日はまだハッチアウトはしてなかったですよー」

よし。
これは写るぞ。

…なかった。
ハッチアウトしたあとの殻?みたいなのがついてた。もぬけの殻ってこれか。もはや夜逃げだ。
もう帰ろうと思った。
でも前日の田子では取り違えて着れなかったモビーのインナーを、この日はちゃんと自分のを持ってきて着れていて快適だったのでちゃんと二本潜りました。

おのれ、クマノミ。また来年ですかねえ。