パパラギ東京店 ブログ

ある日、ダイビングをして海から上がってくると大きな虹がかかっていました。
すごく特別なプレゼントをもらったような感じ。
大きな虹を見ると「うわぁ〜〜!」って、ほとんどの人が釘付けになると思います。

虹ってなんでヒトの心を惹くのでしょうね?
虹って何でしょうか?
ネットでちょっと検索してみましょう。

Wiki 先生「大気中を浮遊する水滴の中を光が通過する際に、分散することで特徴的な模様が見られる大気光学現象。」

うむ。とっても正しい答えなんですけど、なんか違いますよね〜。正しいけど違う。全然響かないんです。笑

目の前の現象を科学的なアプローチで見る楽しみも確かにあるけれど、「うわぁ〜。きれいだなー!!」って気持ちは説明つきません。

「うっひょー!きれい!気持ちいい〜!サイコー!」

さて、何ででしょう?

いや、そもそも「なんで?」って言うのが違うかも。「なんで?」という問いに続く答えは「それは透明度と水温が高い黒潮の恵みが…」とかなるわけですが、ここでそういう説明は野暮な気がします。正しいけど違うんです。

なんだろうな〜。この気持ち。モヤモヤしてるときにヒントになるのは高砂淳二さんの本と写真でした。

2011年5月に出版された写真集です。(震災直後ですね。)

この中に「ALOHA」について書かれたページがあって、高砂さんがハワイアンのアカさんという女性に自然との関わりを教わったときのエピソードが書かれています。

「海に入って気持ちいいと感じるとき、そんなときは海も、“喜んでくれて気持ちいいよ”って感じているのよ。花を見て美しいと思うとき、花も嬉しいと感じてるの。」

海が喜んでる?花が嬉しいと感じている?ちょっとよくわかんない・・・。笑

それが正直な感想だけど、でもちょっと待って。ここでは科学とは違うものの見方、世界観の話をしているんですよね。

科学はナゼ?っていう謎を解明していく面白さがあるけど、基本的にヒトから自然に対しての一方通行。唯一不変の真理があるって世界観で、ヒトは関係ないんですよね。でもハワイアンの世界観は双方向というか、まわりの自然を自分の鏡として捉えているから、海も喜んでいるって表現が出てくるんですね。だから自分の心の持ちようで、自然が自分に見せてくれるサインも違うのだと。

なるほど。わかったような、わからないような・・・。

そう簡単に「はい、分かりました!」とは言えないんですけど、高砂さんの撮る写真を眺めていると分かる気がしてくるから不思議です。そしてハワイではやはりALOHAが大事なんだって。

ALOHAとは、ALO「分かち合う」「目の前の」、OHAは「喜び」「あいさつ」、HAは「呼吸」「神のいぶき」「生命」といろんな意味があるそうです。つなげると「その瞬間の神のいぶきや喜びを分かち合う」というようなニュアンスになるそうで、簡単に「こんにちは」と翻訳できない言葉なんだそうです。

でも「神のいぶき」と言われても僕は正直ピンと来ないので、「その瞬間の呼吸、生命を喜び分かち合う」と置き換えてみると、すごくリアリティーが出てくる。

ここまできてようやくモヤモヤの正体が見えてきました。

あぁそうか、知りたいのではなくて、感じたいんだ。

気付けばとってもシンプルな答え。笑

勉強の時間はひとまずおしまい。

ALOHAでお会いしましょう!

 

栗原