こんにちは。ブログリレー日曜日担当の宮本(祐)です。
ついに、明日にも非常事態宣言解除か!? というところまで来ましたね!
約2ヶ月にも及んだこのブログリレーも、あと1周と思うと寂しさすら、こみ上げています。
宣言自体が解除されたとしても、まだ油断ならぬ状況は続きます。
しかし、一つの区切りとなることもまた事実。
偶然にも、本日5/24(日)は「スクーバダイビングの日」です。
本当に、本当に待ちに待った海がもう目の前。
夏の海を楽しみにしておいてくださいね!
※パパラギ流!新しい生活様式はこちら。
さて、本日は透明度について。
その「ナゼ?」を解説していきますね!
そもそも透明度って?
「海が濁っている」という言葉を耳にします。
その濁り、よーく見て欲しいんです。
…周りを泳ぐ魚たち、その濁りを食べていませんか?
そう、それ実はプランクトンなんです。
僕らが濁りだと思っていたものは、海の生物にとっては大変貴重な栄養源。
なので、専門用語でこんな言い方をします。
・海の栄養分が高い状態 → 富栄養(ふえいよう)
・海の栄養分が低い状態 → 貧栄養(ひんえいよう)
伊豆の海は、1年間の季節で、富栄養→貧栄養→富栄養→貧栄養→…と繰り返していきます。
なので、季節によっては透明度が低くなる季節があるのですが、その原因が魚たちのご飯になっている、と考えると、不思議とイヤな感じはしませんよね?
むしろそのシーズンがないと、生物は繁殖期を迎えられず、どんどん数が減少していってしまうのです。
しかし、透明度が低いシーズンであっても、実は「その日たまたま透明度が高い!」と言った日があるのです。
黒潮の恵み
くろしお…聞いたことあると思います。
別名・日本海流とも呼ばれ、沖縄県南東部から日本列島南岸を北上し、そのまま太平洋へ抜ける海流です。
この黒潮は貧栄養状態となって日本沿岸へ近づきます。
そのため非常に透明度が高く、海水が青黒く見えることから、その名前がつけられているほど。
黒潮のルートは大きく分けて、①本州にほぼ沿って流れるルートと、②南へ大きく蛇行するルートの2パターンとなり、①のルートを通る時、伊豆の透明度は著しく高くなります。
②の減少は、他の海流にはあまり見られない、黒潮特有のものとなっており、実は解明されていません。
が、ある程度の予測は気象庁のHPなどで確認できるため、ダイビングの日の数日前からチェックしておくことをお勧めします。
では、なぜ黒潮は貧栄養状態で日本に近づいてくるのか?
海の循環
当たり前ですが、地球上に、海はたった一つしか存在しません。
日本に、貧栄養で近づいてくる黒潮にも、もっと広い視野でみれば、原点があります。
それは、カリフォルニア沖。
実は海水は、海流という形をとり、長い年月をかけて、地球を1周しています。
その期間、なんと2000年。
北極の豊富な栄養分とともに深層へ潜り、北アメリカ大陸、カリフォルニア北部にて、表層へと上がってきます。
富栄養の海水を得られることで、カリフォルニアの海は大はしゃぎ。
ソーシャルディスタンスもなんのそのの極密状態で飲めや歌えやの大騒ぎとなります。
そこで、海水の持つ栄養分はほぼほぼ食べ尽くされ、貧栄養状態となりグアムから北上し、日本へ近づきます。
これが、黒潮の透明度が高い理由なんですね〜。
う〜ん、なんて壮大!すごいぜ、地球!
長くダイビングをしていけば、透明度が高い日も低い日も経験します。
海を楽しみたい僕らからすれば、透明度は高いほうが良い。
そう思いますよね?
しかし、大いなる海にはそんなことは関係ない。
逆にそれが面白いと感じられれば、あなたも立派な地球のダイバーです。おめでとう。
さて、次回ブログリレーは5/27(水)、担当は栗原(健)instです。
お楽しみに!
宮本でした!