パパラギ東京店 ブログ

こんばんは。
東京店ブログリレー、金曜日担当の薮崎です。

はて?ブログリレーとは?
説明しよう。東京店スタッフで、家にいながら皆さんに海を感じてもらえる何かができないかと37時間半に渡る議論の末編み出されたのが「東京店ブログリレー」。日替わりで東京店スタッフが好き放題語りにブログに登場します。

 

さて、トップバッターの今日は、題して「お気に入り写真集ランキングTOP5」を紹介したいと思います。長くなりますよー、夜更かししましょう笑
気になるものがあったらぜひポチッとしてみて下さいね。

・第5位
「美ら海 きらめく」中村征夫さん

出版当初、「遥かなるグルクン」と一緒に写真展があったのですが、この写真集に入っている、頭を上にしてお腹を横に大きく広げているマンタの写真が強烈に印象に残っています。大伸ばしのプリントを目にしたとき、腰が抜けてしばらく動けませんでしたね。もう神々しいってなんの。
よく見る太陽バッコーーン、ストロボビッカーーンで鮮やかなブルーと真っ白なマンタのお腹!…違う違う。何と単純な。
マンタのぼやあっと白く美しいお腹だけで、沖縄の強烈な日差しの白から濃いブルーに染まる黒までのっかっています。伝わるかなあー。デジタル世代が撮ったら白飛びさせずに撮るのが関の山でしょうか?
たった一枚のプリントを目の前に、え?何?このマンタ光ってんの?LED?と思ったのを今でも覚えています。光を見切る目か、プリントの焼き込みの成せる技か。
適正露出に捉われている方、最終的に紙に色をのせる写真を撮りたい方、必見です。写真集としては小さめ。衝撃のマンタの写真も残念ながら大伸ばしの奥深さは再現されておらず。今回は第5位にランクイン。それでも生命力あふれる美ら海の色彩は最高です。

・第4位
「PLANET OF WATER」高砂淳二さん

ミスター地球親善大使。個人的には最も憧れる撮影スタイルです。宇宙人に地球の素晴らしさを伝えるなら、間違いなくこの写真集を差し出しましょう。撮影者の意図やメッセージに脚色されない、ありのままの自然の美しさがここに。
自然が少しずつサービスしてくれて条件が揃っていき“撮らせてくれている”としか考えられません。そしてそのチャンスを逃さない高砂さん。多分、地球と会話してるんだと思います。
純粋に地球って素晴らしい星だなと思える写真ばかり。写真に限界ってないの?
癒しを求める方には今最もおすすめの一冊ですよ!

・第3位
「水の中の光と時間」 David Doubiletさん

ここへきて海外の方がランクイン。
David Doubiletと言えば泣く子も黙るナショナルジオグラフィックで活躍するスーパー水中カメラマン。
入社したての頃、今はなきスタッフ用の宿のパソコンの壁紙がバラクーダに巻かれるダイバーの写真でした。この写真すげーっと思いながら時は流れ、数年後この写真集でその写真と再会。誰が撮ったか分からない写真を何年も覚えていたのは初めての経験でした。
写真は昔ながらの絞りまくって大光量ストロボを浴びせるもので今はあまり好まれないかもしれません。
でも海の中って本当は怪しくて不思議でダイナミック。美しいだけではないというのを思い出させてくれます。小気味いいリズムを感じる構図と詩的な雰囲気を持つ不朽の名作たち。もはや表紙が既にポエム。
面白いのは「日本劇場」というタイトルで日本の海を紹介する章があります。
世界屈指の水中写真家が伊豆海洋公園で撮ったサクラダイやウツボを見ると何だか嬉しく誇らしく思えます。
鞄に入れて持ち運ぶサイズではないので、通勤・通学中には不向き。
じゃあいつ見るの?今でしょ?

・第2位
「海中2万7000時間の旅」 中村征夫さん

第5位に続き第2位にもランクイン。団体戦だったら優勝です。
ただひたすらにかっこいい。写真のエネルギーがすごいのなんの。PLANET OF WATERとは真逆ですね。木村伊兵衛と土門拳みたいな。家系ラーメンと塩ラーメンみたいな。違うか。
最終章の「静謐なる海へ」が最高です。この章だけでも売ってたら買いますね。多分一番開いて見た回数が多いと思います。あまりにも有名なザトウクジラの親子の写真はもちろん、個人的には、影で描き切ったナポレオンがカッコ良すぎてしびれます。職人技。この黒の粘り強さは何度見てもヒリヒリしますね。半魚人伝とセットがオススメです。

・第1位
「AKULE」 WAYNE LEVINさん

なんと1位も海外から。ハワイにお住まいの写真家さんです。
何を隠そう、薮崎が初めて買った写真集がコレ。中身全部英語で何が書いてあるのかはサッパリ。ちなみにタイトルの意味さえ知りません。誰か教えて笑
オールフィルム、オールモノクロ。よく写真を絵に例えているのを聞きますが、この人は絵描きでなく魔法使い。
このブログの写真を見比べるだけでも丸わかりの立体感。他の巨匠たちの表紙が当たり前ですが平面に見えるでしょう。
光と影を凝縮して紙に焼き付けると飛び出す絵本になるのです。
ちなみに愛機はNIKONOS Vの模様。made in Japanの魔術をとくとご覧あれ!

 

以上、「お気に入り写真集ランキングTOP5」でした。
家で過ごす時間の助けになればと思います。

そろそろこの辺でお時間のようです。
金曜日のお相手は薮崎でした。また来週お会いしましょう〜。

明日は木村さんの登場です!お楽しみにー!